研究課題/領域番号 |
24659953
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研究機関 | 埼玉県立大学 |
研究代表者 |
佐藤 政枝 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (30363914)
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研究分担者 |
小西 美和子 兵庫県立大学, 看護学部, 教授 (60295756)
笠原 康代 首都大学東京, その他の研究科, 助教 (00610958)
川口 孝泰 筑波大学, 医学医療系, 教授 (40214613)
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キーワード | 遠隔看護 / 実践知 / 事例データベース / 専門職連携チーム |
研究概要 |
本研究の目的は、遠隔看護チームの実践知(知識・技術・臨床判断)を可視化・構造化し、チーム内での共有化・創造化が可能な事例データベースの構築を行うことである。看護師、医師および多職種で構成される遠隔看護チームと外来患者との双方向交流のプロセスから、事例毎に専門職の実践知を抽出して構造化を行う。2年目である本年度は、以下の検討を行った。 1)実践知(知識・技術・臨床判断)の洗い出し:専門職が実践している臨床判断のプロセスを、アルゴリズムとしてデータベース化するために、専門職へのプレインタビューの結果をもとに、今後の本調査(インタビューおよび参加観察)について更なる検討を行った。また、先行している遠隔看護システムの開発の遅れに伴い、半構成的インタビュー調査の対象者は、人工股関節全置換術を受ける患者の看護・治療に関わる専門職として変更はないが、臨床場面での参加観察については遠隔看護実践に限らず、院内での関わりに拡大することとなった。 2)事例データベースの構成:研究者間および研究協力者と協働し、データベースの構築に関する準備を進めた。ブレーンストーミングにより、事例データベースの活用方法について話し合い、具体的なシステムの構成や機能を検討した。また、構築される事例データベースは、研究フィールドとなる医療施設内のイントラネット上での運用となる予定であり、個人情報の管理・セキュリティ対策についても同時に検討を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
別途、研究を進めている遠隔看護システムの開発との関係で、専門職への調査の実施が遅れており、次年度に繰り越しとなった部分がある。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、専門職チームが行う臨床判断のプロセスをアルゴリズムとしてデータベース化する作業に取りかかるとともに、前年度に予定されていたインタビュー調査および参加観察調査を実施する。 事例データベースの構築については、引き続き研究フィールドであるクリニックの専門職(看護師・医師・理学療法士)より、実践知・臨床判断に関する情報提供を受ける。また、事例データベースは、医療施設内のイントラネット上での運用となるため、システムの運用に向けては関係機関と密に連携し、個人情報の管理・セキュリティ対策に関する検討を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
今年度に予定していた調査の一部が、翌年度に繰り越しとなったため。 研究費は、調査研究と事例データベースの構築にあてる。調査では、研究フィールド(大阪市)への交通費、調査に必要な消耗品の購入、人件費、謝品等に充てる。事例データベースの構築については、専門職からの情報提供への謝金とプログラミングの外部委託に使用する予定である。
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