看護職者を対象にした妊娠中絶に関する意識調査の結果、看護職者の多くは中絶に対するスティグマは低かったが、否定的・差別的な考えに同意する者もいた。中絶に対するスティグマと中絶時のケアの消極性、中絶を受ける女性への見方には相関があり、スティグマが高い者ほどケアに消極的であり、患者の痛みや辛さに対し非共感的であった。この状況は、中絶を希望する女性に対する理解の不足やケアのガイドラインの未整備が関連していると考えられた。妊娠中絶時のケアの質向上のためには、看護職者のスティグマを低減する教育や支援の必要性が示された。
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