研究目的は、①障害当事者にとって必要なケア内容の構造化、②リハビリテーション看護では含まれないケア視点の明確化、③障害学、障害看護の近接分野との類似性と独自性の明確化により、「障碍者看護学」をモデル化することである。 結果、3段階を踏んでモデル化を試みたところ、障害学,リハビリテーション看護学ともにケアの対象として類似性はあるが、障害学は①体験や文化に根ざし、②学問基盤が異なり、③慢性固定化した障害のある人の生活や暮らしを重視し、④小児障害と加齢障害を含む観点の違いがあった。臨床では現場の診療科の特質によってケア内容を捉え、残遺障害に対する健康の増進、高齢化した障害者へのケア不足が示唆された。
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