研究課題/領域番号 |
24659962
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
水田 真由美 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 准教授 (00300377)
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研究分担者 |
山田 和子 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 教授 (10300922)
松田 憲幸 和歌山大学, システム工学部, 准教授 (40294128)
鍋田 智広 北陸先端科学技術大学院大学, 大学院教育イニシアティブセンター, 特任助教 (70582948)
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キーワード | ロールモデル / 看護教育 |
研究概要 |
本研究の目的は、学習者(看護学生)がストレス下にある状態において、ロールモデルがどのように形成されるのかを実証的に検証することである。また、その成果を踏まえ、ストレスを感じた学習者がどのようにして自らを振り返ることで、適切なロールモデルを 形成・活用することができるのかを理論化し、ロールモデルの活用事例を作成して教育プログラムを開発し、成果をガイドラインとしてまとめる。 そこで、25年度は昨年に引き続きロールモデルの設定に及ぼす要因を検討すると共に、昨年度に得た知見を元にロールモデル形成のための教育プログラムとして、批判的思考を習慣化するためのプログラムを実施した。 24年度は、実習経験を経ることで、ロールモデルとしてふさわしい行動や特性を達成するためにどのように努力を調整するのかを検討した結果、実習経験により限定された行動や特性を達成するために多くの努力をするように調整することが明らかとなった。さらに、25年度の調査では、全ての実習を終えた学生はより特定の目標に努力を集中して目標を達成しようすることが明らかとなった。また、看護学生は実習を経てどのような目標を立てるようになるのか検討した結果、2・3年生では「対象者のアセスメント」を重視したが、実習を全て終えた4年生は、「人の尊厳の重視と人権の擁護を基本に据えた援助行動」を最も重要な目標とみなすようになり、変化を認めた。 さらに、これらの知見を元にロールモデル形成のための教育プログラムとして、目標設定の仕方や維持の仕方等、考える習慣づけを行うために、メタ認知の訓練を取り入れたプログラムを作成し、4年生5名に対して実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
25年度に教育プログラムの開発およびガイドラインの策定を行う予定であったが、プログラムの開発および実施日の調整等に時間を要し、実施後の分析に至っていない。
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今後の研究の推進方策 |
25年度に実施したプログラムの分析を行い、ガイドライン作成および学会での発表を行う。特に学生が卒後の緊張感のある生活のなかで学びの資源を見つけるための自己調整をどのようにするのかという点を重視して、学生が教育プログラムにおいて経験を積めるようにする。批判的思考を取り入れた思考訓練を実施することで、ロールモデルを適切に立てられるかを検討し、ガイドライン策定の資料とする。
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次年度の研究費の使用計画 |
25年度に教育プログラムの開発およびガイドラインの策定を行う予定であったが、プログラムの開発および実施日の調整等に時間を要し、実施後の分析に至っていない。 プログラム実施後の分析を行い、ガイドラインの作成および学会発表を次年度に行うこととし、未使用額はその経費に充てることとしたい。
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