本研究は,育児休業制度の活用が組織に従事する看護職員の職業生活継続に貢献するのか,という問題意識に基づき,①育児休業制度取得者の復帰意思と方略,②周囲の看護職員の職務への態度,以上2点から検討した。その結果,育児休業を取得してもシフトのある不規則勤務に復する意思のある者は制度活用者の約半数で,復する意思のない者は仕事と家庭の両立に係る方略をとりにくいことが示唆された。育児休業法適用外の看護職員に不公平感は認められないものの,現行の育児休業法以降,仕事量が増えたと感じている者は看護職を辞めたいと考えていることが示された。
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