研究課題/領域番号 |
24659968
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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研究機関 | 了徳寺大学 |
研究代表者 |
川村 真由美 了徳寺大学, 健康科学部, 准教授 (80622935)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 介護 / シングル / 危機回避 / 支援 / プログラム |
研究概要 |
平成24年10月、「シングル介護の危機回避プロセス」として看護教育研究学会にて発表。シングル介護者の危機や危機回避のプロセスを明らかにし、支援の方向性への示唆を得ることを目的とし、65歳以上の親をシングル介護中の成人期で、同意を得られた5名を対象に、半構成的面接法にてインタビューを行った。結果分析によって、サブカテゴリーは①危機回避に関するもの (11)、②危機促進に関するもの(19)、③状況により変化する(介護前を含む)もの(7)の、3つの要因に分類された。これらを統合した16のカテゴリ-を時系列に整理した結果、【自分中心の生活スタイル】【介護初期のパニック】【介護者としての自覚】、【試行錯誤】【介護意識の変化】【生活の再編】の6つの要素が抽出され、時系列要素、カテゴリー、サブカテゴリーを、危機・危機回避プロセスとして図式化・構造化し、発表した。佐藤みつ子看護教育研究学会誌 Vol.4,No.2,p53-54. ISSN:1883-2822 「シングル介護者の危機回避プロセス」に関する要因分析では、シングル介護者の危機的状況や特徴および危機回避プロセスについて現状を把握することができ、助成を受けた研究の目的である、危機回避支援プロジェクトに不可欠な情報を得ることができた。 また研究計画では、25年度、これまでの情報や研究結果、先行研究の分析に基づき、アンケート調査及びシングル介護の危機回避に向けたプロジェクトの中心となるDVDの作成に入るため、25年度以降の研究の基盤となる情報を得ることができたという点で大変意義があった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
24年度の研究計画では、先行研究の文献検討および、シングル介護者へのインタビュー等を通して、その危機的状況や特徴および危機回避プロセスについて現状を把握することであった。 インタビューについては、実際にシングルで介護している方を包括支援センターや訪問看護ステーション等の協力を得ることができ、思っていた以上に情報を得ることができた。先行研究からは、介護殺人事例や危機回避に至らなかったプロセスなど貴重な情報を収集でき、それらの情報から支援の方向性をある程度見出すことができた。 これらの情報や分析結果をもとに25年度は、アンケート用紙を用いた量的な研究を行い、危機回避プロジェクト作成に向けたDVD政策に必要なコンテンツの検討に入る。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度までに、先行研究の文献検討および、シングル介護者へのインタビュー等を通して、その危機的状況や特徴および危機回避プロセスについて現状を把握することができた。、包括支援センターや訪問看護ステーション等の協力が得られ、インタビューを通して思っていた以上に、実際にシングルで介護している方から情報を得ることができた。先行研究からは、介護殺人事例や危機回避に至らなかったプロセスなど貴重な情報を収集でき、それらの情報から支援の方向性をある程度見出すことができた。 25年度は、引き続きインタビューによる質的研究を進めると同時に、24年度に得られた情報や分析結果をもとにアンケート用紙を用いた量的な研究を行い、5月より危機回避プロジェクト構築に向けたDVD製作に必要なコンテンツの検討に入る。
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次年度の研究費の使用計画 |
・次年度使用額¥466133が生じた状況:平成24年度はインタビューと並行してアンケート調査を行う予定であったが、シングル介護についての先行研究・文献が乏しいため、より適切なアンケート項目や尺度選択のために、インタビューを先行させ、その結果を集約したものを基にアンケートを作成し、25年度に実施する方向で、研究計画を修正した。このため人件費・謝金、旅費やその他消耗品の一部が25年度へ繰り越しとなった。 ・平成25年度の使用計画 物品費:主にDVDの政策費1000千円、旅費:20千円、人件費・謝金:アンケート謝礼500円×300人=150千円、分析依頼100千円、集配整理助手3千円×10日=30千円、その他:アンケート送料50千円、消耗品100千円、図書費100千円、分析ソフトSPSS110千円、合計1660千円 1.アンケート調査:1)主として訪問看護ステーション・在宅支援センターを経由し、シングル介護経験者を対象にアンケート調査を行う。2)アンケートは郵送で配布・回収する。3)これまで有効であった情報を整理し、また量的解析法を用いて介護の促進要因・阻害要因と危機回避行動との相関関係を分析する。 2.視聴覚教材としてのDVDを作成 1)DVD用撮影:動画約30分①企画 ②台本作成 ③撮影時ディレクション考案 ④撮影・映像編集・BGM選択 2)コンテンツ作成:静止画・検索機能:危機回避に有効な情報をニードの高い要因ごとにQ&A方式で編集する。
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