研究課題
看護系大学院で「専門看護師課程」を開講している95校のフィジカルアセスメントを担当している教員を対象に質問紙調査を実施した。その結果、25名(回収率26.3%)から回答を得た。「受講学生の形態・機能学の基礎知識の有無」は「十分」が2名(8.0%)であった。「形態・機能学の担当教員との打合せの有無」は「あり」が14名(56.0%)であった。「フィジカルアセスメントの単位」については、「現在の単位でよい」が17名(68.0%)であり、うち15名は1.5~2単位であった。形態・機能学の知識は十分でないが、担当教員と打ち合わせすることで、現状の単位数内で教授することは可能と捉えていると考える。クラウドとして、「body-physical.com(http://www.body-physical.com)」のサイトを開設した。内容は、全身を10部位に分け、各部位のフィジカルアセスメントに必要な形態機能、病態生理に関する情報を掲示した。サイトの評価は、300名のクラウドを活用した看護師を対象として、Web上で調査を行った。その結果、「サイト内で参考になった部位」としては、「頭頸部」63名(21.0%)、「胸部」49名(16.3%)、「腹部」39名(13.0%)の順であった。「記載内容の適切さ」については、「思う」が194名(64.3%)、「思わない」が14名(4.6%)であった。「内容に写真・図表を加える」については、「思う」129名(43.0%)、「思わない」46名(15.3%)であった。記載内容の適切さは、6割以上がよいとしているが、さらに今後は写真・図表を加え、視覚的に理解しやす内容に改善する必要がある。2014年度までの臨床看護師の結果でも、フィジカルアセスメントに関連する形態・機能に関する知識不足を感じていたことから、クラウドを活用した教授方法を実践することが有効と考える。
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