培養細胞を用いた機能性試験では,P815細胞へのA23187刺激に伴うヒスタミン放出試験の結果,未精製オイルに顕著なヒスタミン放出阻害効果が認められた.Nc/Ngaマウスを用いたアトピー性皮膚炎モデルで検証した結果,皮膚スコア,耳介の腫脹,血清ヒスタミン量は,未精製,精製ともに塗布による抑制効果が認められた.ヒト介入試験では精製オイルの塗布でアトピー性皮膚炎患者7症例中3症例,老人性乾皮症患者16例の全症例が奏効し,有害事象は認められなかった.以上の結果より,ユズ種子オイルの塗布はアトピー性皮膚炎様症状に対して症状緩和効果を有していることが検証された.
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