研究課題/領域番号 |
24660003
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
竹中 和子 広島大学, 医歯薬保健学研究院, 講師 (90227041)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 乳幼児心理学 / 親準備教育プログラム |
研究概要 |
平成24年度は,生後1年間に親が知覚する乳児の行動を縦断的記録から実験室にて再現し,乳児のシグナルに対する養育者と親準備期にある青年の感情状態を客観的に明らかにするために,様々な準備を行った。まず,実験者が機器の操作,手順の習得のために繰り返し練習を行った。次に,予備実験を行いながら,実験実施環境,特に被験者への負担や実施環境による影響などについて検討した。さらに,実験コントロール刺激のサンプルを作成し,予備実験を行った。実験刺激サンプルについては,生後3か月~12か月に行った自然場面録画データから作成を始めている。今後は,刺激サンプルによる予備実験を繰り返し実施し,本実験に向け,実験およびコントロール刺激を精選し作成していく予定である。 予備実験と並行して,予備実験データで分析のシミュレーションも始めたが,平成25年度も継続して,実験刺激の精選や正確なデータ収集,被験者の安全確認や負担のない実験環境の整備と実験スケジュールについて検討していく必要がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成25年度計画している本実験実施には,さらなる予備実験を繰り返す必要があるが,平成24年度は実験環境整備,実験刺激及びコントロール刺激サンプルの作成についての基盤づくりができたと考える。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度は引き続き予備実験を行い,実験刺激,コントロール刺激を精選する。 予備実験に基づき実験プロトコールを調整後,再度予備実験にて実施上の問題点を確認する。必要時修正したのち,本実験を行う。 被験者の安全を確保した実験計画が得られた後,研究への協力を依頼する。同意を得る過程は,4段階(①研究の十分な説明後,②同意が得られた被験者に行う予定の予備練習の前後,③本実験前に行う再度の説明後,④実験終了後)を経ることとし,被験者の安全と人権を保障することに努める。 本実験は,平成25年度の期間で集中して実施する計画であるが,実験環境の整備や,実験刺激,実験スケジュールについて引き続き検討,調整し,確実に準備を整えて臨むこととする。さらに,データ収集と並行して分析も進めていき,成果の一部を発表する計画である。 平成26年度は,実験で得られた成果を育児支援に寄与するために,体験型親準備教育プログラムを構築し,親準備期にある人を対象に試行し,評価する計画である。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度は,予備調査及び本実験のための交通費,実験前後で実施する予定である心理検査(POMS,新版STAI)一式の購入費,データ保存およびデータ分析のためのコンピューター関連物品,実験機器の整備等に関連した物品(被験者に接する部分の消毒綿等),データ分析に関連した文献および図書購入のための費用,および研究成果を発表するための費用を使用する予定である。
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