研究課題/領域番号 |
24660007
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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研究機関 | 石川県立看護大学 |
研究代表者 |
東 雅代 石川県立看護大学, 看護学部, 助教 (80457887)
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研究分担者 |
西村 真実子 石川県立看護大学, 看護学部, 教授 (50135092)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 子ども / デスエデュケーション / グリーフケア |
研究概要 |
米国The Dougy Center主催の『2012 International Summer Institute』に参加した。5日間にわたりThe Dougy Centerで行っている、子どもと家族のためのグリーフケアについて学んだ。説明を受けた内容は、グリーフケアに関するThe Dougy Centerの基本的理念について、グリーフに関するプログラムを実践するボランティア、具体的なサービス内容や募集の仕方、プログラム構成とグループ実施に必要なスキルについて、資金調達の基本とマーケティングについてである。また、この研修では、ChildrenとTeensに対して行う“グループ”の実際の場面を見学でき、子ども達へのかかわり方を学び、プログラムを実施した場合の子ども達の反応を直接観ることができた。研修を通してThe Dougy Centerで行っているプログラムの理念が、自分が実施したいと考えているケアプログラムの基本的方略に大いに参考になると考えた。そして、そこに参加する子ども達の反応から、プログラムの重要性や必要性も再認識した。 また、第10回日本小児がん看護学会に参加した。自分自身は、がんに限らず『きょうだいや大切な人を亡くした子どもたち』への支援をしたいと考えているが、その方向性や介入の糸口を学ぶために、小児がん患児のきょうだいへの対応に焦点を当てて、情報収集を行った。きょうだいにも目が向けられ、支援しようと具体的に試みが行われていること、支援の必要性についても改めて確認できた。しかし、報告例はまだ少なく、支援の充実が課題であり、臨床で小児がん患児のケアにあたっている看護師や多職種と連携した支援を考えていきたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
米国ダギーセンターでの研修や、学会参加により、自分が実施するプログラムの基本的方略は考えることができたが、実現可能性やそのニーズについて検討したうえで実施する必要があると考えている。H24年度の研究実施計画にあげていた各職種・親へのデスエデュケーション・グリーフケアに関する認識と実態についての調査をまだ終えていない。また、過去に大切な人をなくした経験がある青年期の対象へのインタビュー調査についても、プレインタビューにとどまっており、調査として終えていないことから、研究目的の達成度はやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
H24年度に実施を予定していた「各職種・親へのデスエデュケーション・グリーフケアに関する認識と実態について」、「過去に大切な人をなくした経験がある青年期の対象へのインタビュー」の調査2点について、具体的かつ迅速に遂行し、分析する予定である。さらに、これらの調査で得られた結果と米国での研修で得た成果のもとに、支援プログラムの試案を作成・実施までを考えている。
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次年度の研究費の使用計画 |
調査の規模を考え、質問紙や説明・依頼文等の印刷、郵送費として使用する。また、データ分析に必要な専用の分析ソフトを購入し、質的分析に活用したい。 プログラム遂行には、その「場所」が重要と考えている。場所を考えるにあたり、プレゼンテーションのための小型のプロジェクターおよびスクリーンが必要になる。 さらに、逐語録作成や調査用紙のデータ入力を業者に依頼するため、人件費に使用する。 学会参加等を通して、継続的に情報収集をしていくため、旅費も必要になる。プログラム実施に役立つと考えられる、「グリーフケアアドバイザー」の講習を受講する予定である。
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