研究課題/領域番号 |
24660009
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研究機関 | 長野県看護大学 |
研究代表者 |
塩澤 綾乃 長野県看護大学, 看護学部, 助教 (20551435)
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研究分担者 |
清水 嘉子 長野県看護大学, 看護学部, 教授 (80295550)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 付き添い / 母乳育児 / 母乳分泌維持促進 / セルフケア行動 |
研究概要 |
入院中の乳児に付き添う母親の母乳育児の実態および母乳分泌を維持促進するためのセルフケア行動を明らかにすることを目的に、長野県内の小児科病棟を有する医療3施設に依頼し、1歳までの乳児に付き添う母親に倫理的配慮のもと、アンケート調査(1次調査)を実施(調査期間:平成24年5月~平成24年9月)、統計学的な処理を行なった。 調査内容:対象者の属性、付き添い日数、子ども生後月数と疾患名、病室の環境、睡眠・食事環境、家族支援状況、母親の健康状態、子どもの栄養法、母乳育児への意欲、母乳分泌の程度、乳房トラブルの有無、母乳育児に関する困り事の有無、乳汁分泌および乳汁産生に関する知識の程度、付き添い中の2日間の生活状況(具体的な母乳または搾乳の回数と量、睡眠・休息・気分転換・食事内容・乳房状態・乳房乳頭へのセルフケア状況) 結果:調査用紙は50部配布、31部回収し、欠損回答1部を除く30部を分析した。付き添い生活中の母乳分泌量や乳房状態の変化、母乳育児に対する困り事や付き添い環境の不便さ、母親が自覚する身体不調症状、ストレス内容およびバランスの偏った食事摂取状況が明らかとなった。付き添い中の母親が母乳育児を継続するには、生活環境の整備と専門的な支援が必要と考えられた。 2次調査は、1次調査でインタビュー調査の協力に同意を得られた母親10名に対して半構成的面接を行なった(調査期間:平成25年2月~平成25年3月)。 調査内容:付き添いをしながらの母乳育児に対する考え、実際の付き添い生活中の気持ちと母乳分泌との関係、付き添い中の生活行動および体調と母乳分泌の関係、母乳分泌維持促進のための心がけや工夫、適切なセルフケア行動が取れている場合の影響要因または阻害要因について
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
24年度の研究計画通り、2次調査の実施を終了している。1次調査までで、入院中の乳児に付き添う母親の生活環境、健康状態、母乳分泌の程度、乳房状態、母乳育児に関する困り事の有無、付き添い中の2日間の生活状況における母乳分泌維持促進に関わるセルフケア状況を明らかにし、支援の必要性について示唆を得られたことから、研究計画の目的の1つである、入院中の乳児に付き添う母親の母乳育児の実態を明らかにするという目的は達成されたと考える。
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今後の研究の推進方策 |
現在2次調査のインタビュー内容の逐語録を作成している段階であり、今後質的分析を進めていく。また、1次調査での属性による比較分析も行う。結果から入院中の乳児に付き添い母乳育児を継続している母親に対して、心身の健康や看護の必要性を深く掘り下げて考察し、母乳分泌維持促進のための看護について示唆を得る。 また、1次調査分析結果の一部を学会で発表予定であり、報告書作成、2次調査分析結果の学会発表および学会誌への論文投稿も行う
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次年度の研究費の使用計画 |
逐語録作成(業者への委託)および国内学会発表、翻訳料、関連図書の購入、報告書印刷、投稿する学会との通信費に使用予定
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