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2012 年度 実施状況報告書

医療的ケアを必要とする子どもの親の周就学期におけるニーズの縦断的調査

研究課題

研究課題/領域番号 24660017
研究種目

挑戦的萌芽研究

研究機関順天堂大学

研究代表者

齊藤 麻子  順天堂大学, 保健看護学部, 講師 (20326127)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード医療的ケア
研究概要

特別支援学校に通学し医療的ケアを必要とする、または、慢性的な健康問題をもつ子どもの母親たちを対象に、子どもの健康状態に関する情報、出生時からの健康状態の経過、行われた治療・療養の体験、入学までの体験と自身の心理的状態、入学後の印象的な体験と心理的状態の変化の有無、家族(特に子どものきょうだい)への思い、子どもの生活全般における関係者(医療者・教育者・福祉・行政等)への希望・要望等に関して、グループインタビュー(プレテスト)を行った。母親たちは、子どもの出生直後から、生命の危機や、入退院・手術などの繰り返す治療体験を経て、現在の家庭での生活をおくっているが、子どもの体調の不安定さは継続しており、一旦体調を崩すと元の回復までに相当な時間を要し、今まで積み重ねてきたリズムや生活が変調することへの不安と負担を述べていた。同じような体験をする他の母親たちとの出会いや関わりからは、自己の成長、許容範囲の広がり、親同士のサポートで親自身が安定することでの子どもの安定への効果の一方、価値観の違いによる人間関係の困難さも体験していた。さらに、子どもが学校に通うことで、子どもが家族以外の他者と関わることでの可能性や機会の広がり、子ども同士による刺激の大きさ、母親としての視点や意識の変化があり、また、その子どものきょうだいへの期待、親としての関わりへの後悔や希望などが述べられた。
これらの結果は、本調査のインタビューガイドと調査票の作成において貴重な情報・資料となり、また、調査対象者のリクルートにおける情報収集や関係性の構築への大きな機会となったが、研究者自身のみならず、親たちにとっても、数年前の自身の思考や気持ちを振り返えり、子どもの将来を見据え、自身が現在行うべき役割を客観的かつ具体的に考え、言葉にし、共有する機会ともなったとの評価を得ることができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

プレテストと情報収集は実施したが、インタビューガイド、調査用紙の検討・作成の過程で完成には至らず、研究倫理委員会への申請が遅延しているため、本調査が進んでいないのが現状である。調査対象者については、関係施設への協力依頼の内諾を得ており、研究倫理審査が通過次第、調査を開始する予定である。

今後の研究の推進方策

4・5月にインタビューガイドと調査票を完成させ、6月中に研究倫理審査の申請を行う。同時に調査対象者の確定と同意を得る。8月以降インタビューを実施し、研究計画に沿ってデータ収集と分析を行っていく。

次年度の研究費の使用計画

調査票3万円、インタビュー時の交通費15万円、調査謝礼として8万円、データ入力等8万円、データ分析用ソフト20万円を計画している。

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公開日: 2014-07-24  

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