研究目的は、乳がん合併妊産婦の事例を集積し女性の状況と支援の実際を明らかにし、医療者へのインタビュから医療施設における支援の促進および阻害因子を検討した。その結果、乳がん合併妊産婦は徐々に増加していた。75%が腫瘤の自覚により乳がんを発見しており、発見時のStage分類はStage2aが最も多く35%であった。半数以上が妊娠中に手術または化学療法を行っていたが、産後には70%が健側の授乳を行い、女性に満足感または納得感を生みだしていた。医療施設においては、チーム医療が中心であり、ケアプロトコル作成と医療者へのトレーニングが必須である。
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