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2012 年度 実施状況報告書

発達障がい児をもつ養育期家族に対する支援プログラムの開発と効果評価

研究課題

研究課題/領域番号 24660021
研究種目

挑戦的萌芽研究

研究機関金沢医科大学

研究代表者

宮内 環  金沢医科大学, 看護学部, 准教授 (60342226)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード発達障害児 / 養育期家族 / 家族支援プログラム / 家族の問題解決力 / 家族システム論
研究概要

過去15年の発達障害児の家族に関する国内外の先行研究を、家族の心理社会的問題に焦点を当てると、家族のストレス・QOL、家族機能・家族関係、家族支援、家族特性に分けられる。このうち、家族のストレス・QOLは、児の障がいや行動特徴から、家族のストレスやQOLの推察を可能にする研究がある。そして家族機能・家族関係は、児の障がいや行動特徴から家族機能の推察を可能にする研究がある。一方、家族支援は、ペアレントトレーニングの効果を実証する研究や、発達障害児と家族への就学支援に関する研究がある。また、家族特性は、児の診断からの時期が浅いほど、保護者が地域のサービスを利用せず、年代が若いほど家族のエンパワメントが低い傾向であると示した研究や、稀少だが、母親が障害児を養育する中で得る肯定的な経験を示した研究がある。また、家族の特性は、児の障害で親が最も葛藤する時期と、養育期家族の発達課題を達成する時期とが重なることや、児の障がいの原因を正確に認識していない親の存在、障害に対する夫婦の認識にズレのあることを示した研究がある。
以上の知見や先行研究(Miyauchi&Moriyama,2011)、家族システム論の枠組みから、本研究の家族支援プログラムの内容は次の4点とする。第1は、発達障害児の行動には意味があることや発達上のアンバランスがあるゆえに有する能力があることをレクチャーする。第2は、児の持つ強みや長所を伸ばしていく大切さを家族が理解できるようにグループワークし、児との関係性を発展させる。第3は、家族内役割の認知が変化するように、養育期家族の発達課題をレクチャーし、グループワークによって夫婦の情緒的交流を促進する。第4は、社会資源の活用方法を習得できるように「学校や医療機関とのコミュニケーション」に関するレクチャーとグループワークを行う。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究では、発達障害児をもつ養育期家族に対する支援プログラムを開発・実践し、有効性を検討することを計画している。具体的には、以下を研究目的とする。
研究目的1:先行研究で明らかにした家族の問題解決力の4因子に基づいて、発達障害児をもつ養育期家族に対する支援プログラムを開発する。
研究目的2:開発したプログラムを複数家族を対象として実践し、その有効性を評価する。
今年度は、研究実績の概要で先述の通り、先行研究と家族システム論を根拠とした家族支援プログラムを構築でき、研究目的1は既に達成している。実施方法についても研修会・ワークショップで研鑽していることから、介入技術の質の担保は図れている。現在は、研究対象として、関西圏で発達障害を専門とする医院と家族の会へ依頼中である。 また、計画では25年度に予定していた研究倫理審査委員会の審査も既に受け、承認を得ている。

今後の研究の推進方策

平成25~26年度は、開発したプログラムを家族システム論の介入技術を取り入れて実践し、先行研究で研究者作成した問題解決力測定尺度(Miyauchi&Moriyama,2011)を用いて有効性を評価し、改善点を検討する。

次年度の研究費の使用計画

該当なし。

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公開日: 2014-07-24  

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