研究課題/領域番号 |
24660023
|
研究機関 | 日本赤十字豊田看護大学 |
研究代表者 |
古澤 亜矢子 日本赤十字豊田看護大学, 看護学部, 講師 (20341977)
|
研究分担者 |
浅野 みどり 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30257604)
長江 美代子 日本福祉大学, 付置研究所, 研究員 (40418869)
服部 希恵 日本赤十字豊田看護大学, 看護学部, 研究員 (00310623)
|
キーワード | 発達障害 / 医療情報 |
研究概要 |
本研究は、広汎性発達障害児(者)(以下PDD児、者と略)の特性により、わかりにくいとされている医療機関から提示される情報や環境の現状を明らかにし、PDD児(者)と家族が健康維持・増進できるような外来・救急外来看護の役割のフレームワークを創出することが目的である。 調査対象は、①地域のクリニックでの医療者、②救急のある総合病院を対象とした医療者、③PDD児(者)と家族である。 すでに、2013年に調査①は終了し、次のような現状が明らかとなった。Primary careを担う地域クリニックの物理的環境の特徴としては、待合室の椅子の配置等、一般の診察室とは別にPDDのための診察室等の設置等であった。情報提示方法の意図としては、PDDの子どもだけでなく、障がいのある子どもすべて、そして、健常の子どもも含めどの子どもにもわかりやすく、利用しやすい情報、つまりユニバーサルデザインを重視していることであった。提示する情報量については、家族が振りまわされないように情報量には注意している現状が示された。病名の告知、診断の情報提示では、患者の希望が持てるような内容を織り交ぜ、患者に伝える内容の順番を工夫していた。また、情報提示をするときに重要なこととして、「家族を一緒に行うことが重要」であることが明らかになった。 調査②での特徴的な意見としては、「障がいの特性については勉強しているため対応はわかっているつもりであるが、障がいの有無については、把握して検査していない」現状が明らかになった。調査③については、現在行っている段階であり、早急に課題を明らかにしている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
調査①の結果については、"The Current Conditions of The Environment in Local Praimary Care Services"として、国際家族看護学会にて発表を終えている。また、調査②については、ほぼ終了した。現在、調査①,②の結果については、執筆している。投稿をしていく予定である。このように、最終的な段階にはきているが、家族を対象とした調査が、出来ていない現状である。 調査③が遅れてしまった理由として、PDDの家族に対しての調査は、非常に繊細に行われないといけないと考え、研究者が調査出来る日程[仕事以外の日程]と家族の希望の日程とが上手く調整ができなかったことが大きな原因であると考える。これに対して、2014年4月で、調査対象の同意がとれたため、早急に行っていく予定である。 調査すべてが、終了した段階で、調査①,②,③をまとめたものを学会発表し、そして最終的なまとめの論文を執筆していく予定である。
|
今後の研究の推進方策 |
最終的なPDDの家族に対しての調査を行っていく。調査については、家族の思いが正しく伝えられるようなインタビューを工夫していく。具体的には、月に1回行われている発達障害の家族会に参加をしていく。そこでは、15名程の家族が参加しているため、同意が得られた家族に対してインタビューを行っていく。 調査が終了したものについては、学会発表、投稿をしていき、本研究にて明らかになったこと、課題であることについて伝えて行く予定である。
|
次年度の研究費の使用計画 |
最終的な段階にはきているが、家族を対象とした調査がまだ出来ていない現状である。また、医療機関でおこなった調査については、現在投稿の準備をしている状況である。このように、遅れてしまった現状として、PDDの家族に対しての調査は、非常に繊細に行われないといけないと考え、研究者が調査出来る日程と家族の希望の日程とが上手く調整ができなかったことが大きな原因であると考える。これに対して、2014年4月で、調査対象の同意がとれたため、早急に行っていく予定である。 最終調査のために必要な人件費、交通費等である。現在執筆中の投稿に必要な経費、学会発表の経費、研究分担者との会議等を予定している。
|