本研究では訪問看護領域での看護実践用語標準マスターを用いて入力支援システムを構築することが目的である。構築した訪問看護入力支援システムの運用を通して、当初計画していたシステムから不備な点、改善すべき点や要望に基づき追加する点などが明確になってきた。実際運用を始めると、協力先ステーションから一部の訪問先の通信状況が悪く、入力が困難な地点もあることが明確になり、多くの改良を施している。これらの通信状況の対応の為に個人情報を入力しない工夫(単純匿名化)のもとモバイル端末に最低限のデータを保存し、通信状態が良い場所でデータの同期ができるように仕様を変更した。 このようなシステムの改良のもと、協力先ステーションからもより使いやすくなったとの評価を受け、かなり実用的なシステムになってきたと確信している。しかしながら、制度変更に対応するために今後とも継続的な改良が必要と考えている。
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