研究課題/領域番号 |
24660067
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研究機関 | 関西医療大学 |
研究代表者 |
岩井 惠子 関西医療大学, 保健看護学部, 教授 (60342234)
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研究分担者 |
紀平 為子 関西医療大学, 保健医療学部, 教授 (30225015)
大橋 純子 大阪府立大学, 保健看護学部, 研究員 (90618167) [辞退]
伊井 みず穂 関西医療大学, 保健看護学部, 助手 (20583925)
吉村 牧子 関西医療大学, 保健看護学部, 助手 (40717063)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 限界集落 / 後期高齢者 / QOL / 医療的支援 / エスノグラフィー |
研究実績の概要 |
最終年度であった平成26年度は、毎月の訪問調査を継続し、3年間のデータの整理、分析を行った。戦後、限界集落となった変遷、住民の生活実態、住民間の繋がり、集落における公助・共助・自助、住民の健康状態・主観的健康観、主観的幸福感について分析をした。さらに、今後必要な支援について考察し、直ちに必要な支援については行った。 調査期間に3名の住民が疾病により集落を去った。もともと13名であった小さな集落は、10名となることで、わずかに住民間の繋がりを変化させた。主観的健康観、幸福感に大きな変化は見られなかったが、特に独居女性は、隣との関係を密にする言動がみられるようになり、互いの安否確認も意識して行うようになった。 介護保険サービスについては知識が乏しい状態であったため、家族を含めて説明をし、必要に応じて認定調査を受けるように促した。また、緊急ボタンの設置も促し、独居女性宅は設置を完了した。 後期高齢者の集落は、高齢者にとっては住み慣れた場所で、気楽でのんびりと生活できる環境であった。しかしながら、疾病等により自立した生活ができなくなった時から、集落を離れざるを得なくなる。つまり健康寿命がそのまま集落での生活となり、健康寿命を少しでも保つための支援が必要となる。この集落では、畑仕事、し尿処理、草刈など、生活を維持するための活動は多い。しかし加齢に伴い運動量は低下している。そこで転倒予防と、住民が全員で集まる機会をつくことを目的に健康体操を行うことを開始した。今後もこの活動を継続するとともに、集落の変化を追っていく。
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