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2015 年度 実績報告書

意味的に周辺にあるウェブ情報へのナビゲーションの研究

研究課題

研究課題/領域番号 24680008
研究機関京都大学

研究代表者

大島 裕明  京都大学, 情報学研究科, 准教授 (90452317)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2017-03-31
キーワード情報図書館学 / 情報システム / 情報検索 / 情報抽出
研究実績の概要

本研究の目的は、ユーザが現在閲覧中のWeb情報に対して、意味的に周辺にある情報へ容易に到達可能にするナビゲーションを実現することである。目標達成のために、(1)Web情報の特徴表現、(2)複数の語集合に対する知識発見技術、(3)取得された知識を用いた周辺情報の取得、(4)ナビゲーション情報の提示の四つの課題について研究を行った。以下で各課題の実績を説明する。
(1)本課題は現在ユーザが閲覧している情報を表現することである。ユーザの情報取得行動は、ウェブを対象として行われるため、ブラウザ上での情報行動の取得が必要となる。検索エンジンに対して入力したクエリや、各ページをいつどの程度の期間閲覧したか、どのようなページを同時に閲覧しているかといった情報を取得し、ユーザの現状を把握するシステムをブラウザ拡張として開発した。
(2)本課題では文章で表現される事実と同位関係にあるような別の文章を発見する研究に取り組んだ。文に出現するエンティティに着目し、それらの組に対して同位関係にあるエンティティ組をウェブ検索を用いて発見する手法を開発した。提案手法により、同じ意味となる文章を発見することや、類似するが別の意味となる文書を発見することが可能となった。
(3)ユーザが求める情報は少なからず過去に閲覧した情報の再発見である。そこで現在閲覧している情報に対して、過去に閲覧した文書中から再度閲覧したいと考えられる情報を発見する手法を提案した。現在閲覧している情報や、過去の閲覧行動などにおいて、どのような特徴に着目するべきかが明らかとなった。
(4)ウェブブラウザ上で動作するグラフィカルインタフェースの開発を行った。語レベルの情報をグラフィカルに提示し、インタラクションを行うことができるようにすることで、大量の情報から求める情報にたどり着くことができるようになった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究実施計画で提示した四つの課題についての技術開発は、概ね予定通りの成果が得られた。成果発表についても国内外での学会発表を積極的に行っており、予定通りであるといえる。

今後の研究の推進方策

研究成果をより精緻に達成するため、追加で実験を行う。実験で得られたデータを基にした知見をまとめ、学術会議における研究発表と論文誌における論文投稿を行う。

次年度使用額が生じた理由

予定していた実験において実施方法を工夫した結果、実験で使用する機材の購入や謝金の支払いを節約できたことにより、直接経費を節約することができた。

次年度使用額の使用計画

研究成果をより精緻に達成するため、追加で実験を行う。実験で得られたデータを基にした知見をまとめ、学術会議における研究発表と論文誌における論文投稿を行う。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 謝辞記載あり 3件) 学会発表 (6件)

  • [雑誌論文] Web Page Revisiting by Coordinate Page Discovery2015

    • 著者名/発表者名
      Yusuke Takeda, Hiroaki Ohshima, and Katsumi Tanaka
    • 雑誌名

      Proceedings of the 17th International Conference on Information Integration and Web-based Applications & Services

      巻: Article No. 68 ページ: 1-10

    • DOI

      10.1145/2837185.2837200

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Sentential Query Rewriting via Mutual Reinforcement of Paraphrase-Coordinate Relationships2015

    • 著者名/発表者名
      Meng Zhao, Hiroaki Ohshima, and Katsumi Tanaka
    • 雑誌名

      Proceedings of the 17th International Conference on Information Integration and Web-based Applications & Services

      巻: Article No. 67 ページ: 1-10

    • DOI

      10.1145/2837185.2837222

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Finding Paraphrase Facts Based on Coordinate Relationships2015

    • 著者名/発表者名
      Meng Zhao, Hiroaki Ohshima, and Katsumi Tanaka
    • 雑誌名

      Proceedings of the DASFAA 2015 International Workshops, SeCoP, BDMS, and Posters

      巻: 9052 ページ: 135-151

    • DOI

      10.1007/978-3-319-22324-7_12

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] Finding "Coordinate" Relationships in Search Results2016

    • 著者名/発表者名
      Meng Zhao, Hiroaki Ohshima, Katsumi Tanaka
    • 学会等名
      電子情報通信学会, 第8回データ工学と情報マネジメントに関するフォーラム
    • 発表場所
      ヒルトン福岡シーホーク, 福岡県福岡市
    • 年月日
      2016-02-29 – 2016-03-02
  • [学会発表] メタファー的写像に基づくエンティティ表現の発見2016

    • 著者名/発表者名
      宇都宮 圭, 大島 裕明, 田中 克己
    • 学会等名
      電子情報通信学会, 第8回データ工学と情報マネジメントに関するフォーラム
    • 発表場所
      ヒルトン福岡シーホーク, 福岡県福岡市
    • 年月日
      2016-02-29 – 2016-03-02
  • [学会発表] 行動名をクエリとした地理情報検索2016

    • 著者名/発表者名
      松村 優也, 大島 裕明, 田中 克己
    • 学会等名
      電子情報通信学会, 第8回データ工学と情報マネジメントに関するフォーラム
    • 発表場所
      ヒルトン福岡シーホーク, 福岡県福岡市
    • 年月日
      2016-02-29 – 2016-03-02
  • [学会発表] 不確かな順序関係の分析に基づく経験的属性によるオブジェクト検索2016

    • 著者名/発表者名
      内田 臣了, 山本 岳洋, 加藤 誠, 大島 裕明, 田中 克己
    • 学会等名
      電子情報通信学会, 第8回データ工学と情報マネジメントに関するフォーラム
    • 発表場所
      ヒルトン福岡シーホーク, 福岡県福岡市
    • 年月日
      2016-02-29 – 2016-03-02
  • [学会発表] 同一閲覧・検索意図に合致するWebページ群の発見と再訪問ページ推薦2016

    • 著者名/発表者名
      武田 裕介, 大島 裕明, 田中 克己
    • 学会等名
      電子情報通信学会, 第8回データ工学と情報マネジメントに関するフォーラム
    • 発表場所
      ヒルトン福岡シーホーク, 福岡県福岡市
    • 年月日
      2016-02-29 – 2016-03-02
  • [学会発表] 手順情報に対する補完情報の検索と統合2016

    • 著者名/発表者名
      尼崎 澄人, 大島 裕明, 田中 克己
    • 学会等名
      電子情報通信学会, 第8回データ工学と情報マネジメントに関するフォーラム
    • 発表場所
      ヒルトン福岡シーホーク, 福岡県福岡市
    • 年月日
      2016-02-29 – 2016-03-02

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公開日: 2017-01-06  

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