本研究は3次元動作計測を含む心理学実験,脳刺激実験,fMRIを含む脳機能画像法を用いて,創造的表現と観賞に関する脳内過程と心理過程およびそれらに及ぼす身体性や感覚性の影響について明らかにした。心理学実験による研究では,美的評価や魅力認知,身体感覚を含めた多感覚情報処理などについて検討し,特に絵画表現と観賞評価に関する基礎的知見を得ることができた。脳変容実験による研究では,tDCSによる脳刺激によって美的評価が変化することやその変容効果が翌日にも持ち越されることが明らかになった。さらにfMRIによる安静時脳活動計測で脳領域間の機能結合と美的センスや表現活動,観賞行動等との関係を検討した。
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