本研究では、術野の狭さや臓器変形が処置に影響を与える高難易度の手術を対象として、術者に手術プロセスと臓器の内部構造,周辺の血管や神経等の透視イメージを提供する拡張内視鏡イメージング法を開発した。提案方法は術野映像をストリーミング処理し、術前に撮像された患者の三次元画像を手術プロセスに応じて補正して融合することで、術中の臓器に対する変形操作や骨組織に対する切削を反映した手術支援情報の提示を可能とする。手術支援システムの試作を通して、肝臓がん切除術や内視鏡下脊椎後方手術を想定した検証を行い、手術プロセスの進展に伴って出現する脈管構造や,切削予定量の変化の重畳可視化が達成されることを確認した。
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