研究課題
本課題は,最近大きな社会問題となっている熱中症や日常活動中の健康管理等に焦点を当て,深部体温(鼓膜温による)・心拍(耳部光電容積脈波による)などを「耳介密閉型耳栓(イヤーピース)」から取得し,スマートフォン(以下,スマホ)と連携させて「熱中症対策や自己健康管理」に利用でき,イヤホンとしても共用可能な「スマートイヤーモニター」の開発を目指した研究である。平成26年度は,平成25年度に引き続き,心拍情報を計測するための外耳道における適切な計測部位の検討,体動の検討,およびスマホ用アプリの開発を行った。以下にその具体的内容を列記する。1)イヤーピース方式による深部体温計測の妥当性に関する研究成果を国際誌に公表した。2)H25年度に引き続き,耳部における光電容積脈波計測の基礎実験検討を行った。すなわち,最適な外耳道計測位置と規準化脈波容積(交感神経活動指標)の適用可能性の検討,および動作を伴う日常生活下で適用可能性の検討を行った。これら基礎研究によって本課題の目標達成に向けて大きく前進した。3)日常的な健康管理に有効な生理指標を精査した。4)スマホ単体(iPhone内蔵のCMOSカメラとLEDフラッシュを利用)で心血管情報を測ることが可能なアプリ(iPhysioMeter: http://iphysiometer.com/app/)を開発・改良し,その計測値と利便性を検証した。このiPhysioMeterはスマートイヤーモニターを開発する上での基盤技術となり,スマホ上での生体信号処理・解析・表示させる方法の具現化に向けて大きく前進した。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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PLOS ONE
巻: 9 ページ: e91205
10.1371/journal.pone.0091205
IEEE Journal of Health and Informatics
巻: 18 ページ: 28-35
10.1109/JBHI.2013.2274460
http://iphysiometer.com/app/
http://www.fit.ac.jp/~yamakoshi