本研究の目的は長距離走における競技力向上のために適したウォーミングアップ(W-up)強度や手順を明らかにすることであった. 実験は持続できなくなるまで行う最大下走運動を主運動として,W-upの有無や強度の変化,スタティックストレッチの組み合わせ,ウィンドスプリントの組み合わせの3実験を行った. 結果として,ウォーミングアップの有無や強度の変化,またはストレッチの有無によってパフォーマンスは変化しなかった.しかし,W-upとウィンドスプリント双方を行った場合は有意にパフォーマンスが低下し,長距離走前においてはW-up不足よりも過剰なW-upがパフォーマンス阻害要因になることが示された.
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