ナノ液体クロマトグラフィータンデム質量分析器(nanoLC-MS/MS)を用いたプロテオーム解析によって、DNA損傷応答シグナルを解析する目的で、ガンマ線照射後のリン酸化修飾変動を定量した。その結果、25971リン酸化サイトを同定し、そのうち6555サイトが照射後1時間以内に変動していた。このリン酸化大規模データをインフォマティクス解析することによって、これまでDNA損傷応答との関連が知られていなかったキナーゼを見いだすことに成功した。さらにキナーゼの阻害によって、ATM、ATRを含むDNA損傷応答シグナルが活性化されること、コロニー形成能が抑制されることを明らかにした。
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