研究実績の概要 |
H27年は、実験サーベイの分析結果を集約し、その成果を論文としてまとめた。査読付きの海外学術雑誌への投稿となるためタイムラグは生まれたものの、日本発の国際関係論研究として評価される研究を公刊した(例、Tago, Atsushi, and Maki Ikeda (2015) “An ‘A’ for Effort: Experimental Evidence on UN Security Council Engagement and Support for US Military Action in Japan,” British Journal of Political Science.45(2): 391-410)。具体的には、国連安保理決議の持つ、一般大衆世論の説得における法的・政治的効果を目に見える形で示した。掲載されたジャーナルは政治学でも評価の高い媒体であり、他の論文での引用のほか、ツイッターやブログでの言及も相当数存在している。 また、日本語で研究成果をまとめ、それを書籍として刊行する準備を進めた。 このほか、政治学の専門家が寄稿する欧州政治学会によるブログサイトにおいて上記研究のまとめを書き、広く一般市民に向けて研究成果の宣伝を行う機会を得た(The Plot, official blog for the European Political Science Association)。 さらには、オックスフォード大学出版会から近く刊行される外交研究辞典において、「Multilateralism, Bilateralism and Unilateralism in Foreign Policy」という項目を執筆する予定であり、本科研費の成果もそこに反映される予定である。
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