本研究課題の具体的な成果は,学会発表を2本行い,ペーパーを3本執筆した点である。 これらの学会発表や論文の理論的な貢献は,第1に,従来の社会ネットワークからソーシャル・キャピタルを捉えるのではなく,資源の観点から企業内のソーシャル・キャピタルを捉えなおすことを提示することで,関連する変数の幅を広げた点を貢献としてあげることができる。第2に,ソーシャル・キャピタルを個人レベルだけでなく,企業レベルでも捕捉することを可能にしている。これらの2つの貢献は,経営戦略論や経営組織論でも用いられている資源動員やケイパビリティなどの概念との接続可能性を秘めており,今後の研究可能性の広がりが期待できる点である。
|