1.建築の非専門家が、専門家とは異なる建築の流通価値をどのように見出し、建築が種々の文化産業のなかで、どのように「メディア・コンテンツ」として扱われているかを明らかにするため、一般誌の編集者、デザイナー、テレビ・プロデューサー、広告のディレクターなどへインタビューした。それらの成果を、日本建築学会の会誌『建築雑誌』2015年7月号の「特集 メディア・コンテンツ化する建築」で発表した。
2.建築家×異分野の専門家×東京大学大学院情報学環教員の組み合わせで実施し、建築と演劇、音楽、映画、生物学、数学などの異分野との連続性と差異、専門性と学際性について議論した『建築の際――東京大学情報学環連続シンポジウムの記録』を、編者として刊行した。また、「建築の際」の続編として、大学および大学院で建築の教育を受けた後、アート、美術館学芸員、舞台演出、ファッションなどの異分野に進んだ人たちが、それぞれの分野で「建築的思考」をいかに応用しているのかに光を当てる連続シンポジウム企画「ken-tic 建築的思考から」を共同で立ち上げた。同企画のウェブサイトを開設して、各回のシンポジウムの記録を公開した。
3.アーカイブとしての都市の側面などに着目し、東京文化資源区構想と東京オリンピック2020に向けた展望について考察した論考「個都・東京――東京文化資源区構想と東京オリンピック2020をめぐって」を、『TOKYO1/4と考える オリンピック文化プログラム――2016から未来へ』に寄稿した。
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