研究課題
H24年度に投稿していた、準安定集合構造を利用した刺激応答性多色に関する論文の審査結果は、審査員から高い評価を受けたものの、さらに準安定集合構造が形成されているという裏付けを示すデータを付け加えるよう要求された。そこで、類似分子であるが準安定集合構造を形成しないと考えられる分子の単結晶を作製し、北海道大学・伊藤肇教授と関朋宏助教との共同研究により単結晶解析を行なった。その結果、準安定集合構造形成しないような分子設計を施すと(両親媒性側鎖の除去)、安定な結晶構造を取ることが判明した。この結果より、準安定集合構造が実際に形成されていることが間接的ではあるが示すことができた。新たなデータを付け加えることで論文はさらに充実した内容となり、Nature Communication誌に採択された。また、プレス発表することでいくつかのwebニュースで本成果が公開され、さらにいくつかの化学系雑誌からの解説記事の執筆依頼を受けた。一方、同様の分子設計を施した金錯体に関しては単結晶解析が難航しており、専門家との共同研究を開始し、現在あらたな単結晶解析の結果について議論を重ねている段階である。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Design Amphiphilic Dipolar Systems for Stimuli-Responsive Luminescent Materials Using Metastable States
巻: 5 ページ: 4013
10.1038/ncomms5013
http://chem.tf.chiba-u.jp/yagai/index.html