近接場分光により、可視~近赤外光での未踏のナノスケール空間分解能かつ極限的時間分解能を有する顕微分光法の開発を行った。時間分解能の追求のため、3次の非線形光学過程である4光波混合に注目し、近接場プローブに、広帯域近赤外パルスレーザーを照射することで、広帯域4光波混合光がパルスとして発生することを見いだした。パルスのオートコリレーションを測定することで、時間分解能10fsが達成できることを示した。空間分解能の極限では、走査トンネル顕微鏡を独自に開発し、測定環境を最適化することで、近接場ラマン分光により1.7nmの空間分解能を達成した。常温大気中の光学顕微鏡としては世界最高の空間分解能を達成した。
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