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2013 年度 実績報告書

局所水分の評価を基軸とした高温作用環境下におけるコンクリートの挙動解明

研究課題

研究課題/領域番号 24686064
研究機関東京理科大学

研究代表者

兼松 学  東京理科大学, 理工学部, 准教授 (00312976)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2014-03-31
キーワード中性子ラジオグラフィ / 爆裂 / 高強度コンクリート / 高温作用 / 水分移動
研究概要

コンクリート構造物において温度作用が問題となる事象としては、高強度コンクリートの爆裂現象や、作用温度が厳しいとされているトンネル火災などが挙げられ、いずれも災害時のリスクと直接深く関係しており過少視することはできない。しかしながら、高温下でコンクリートに生じる現象の捕捉は容易ではなく、そのメカニズムは未だ不明なところが多い。
そこで、本研究では、完全非破壊定量化技術である中性子ラジオグラフィ(NR)を基軸とし、NRによる局所水分挙動の測定と同時に、高温作用下におけるコンクリートの熱水分移動・圧力形成・変形メカニズムを解明することを目的とし一連の実験的研究を行った。
平成24年度は、爆裂現象化を非破壊測定により可視化することに成功し、材料調合・乾燥条件などを因子として爆裂下における水分移動現象を定量的に捉えることに成功した。これに対し平成25年度は,より詳細なメカニズムを明らかにするため、加熱過程における水分挙動や応力形成の要因を推定するため実験系の改良を行い、中性子ラジオグラフィを用いた加熱実験の測定,およびTG-DTAの結果を各温度における脱水量と仮定して水分挙動の予測を行った。その結果、100℃近傍の温度領域において水分が凝縮する現象(水分だまり)を定量的に捉えることに成功した。分析の結果、水分量の収支からは水分だまりの形成にセメント硬化体から湧き出す水分が影響していることが確認された。これらの結果から、加熱面近傍の自由水分および加熱に伴い水和物から湧き出した水分が内部へと移動し、低温領域において凝縮し水分溜りを形成するメカニズムが明らかになったとともに、加熱面近傍に形成された高圧領域に対して、水分溜りの領域が反力となって爆裂現象を発生していることが推定された。

現在までの達成度 (区分)
理由

25年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

25年度が最終年度であるため、記入しない。

次年度の研究費の使用計画

25年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2014 2013 その他

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 中性子ラジオグラフィによる等温状態における建材中の水分挙動の観測と数値解析2014

    • 著者名/発表者名
      兼松学、足永靖信、武田仁、中野昌宏
    • 雑誌名

      日本建築学会構造系論文集

      巻: Vol.696 ページ: pp.201-210

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 高温加熱を受けるセメント硬化体の脱水を考慮した水分挙動の爆裂 への影響に関する研究2014

    • 著者名/発表者名
      兼松 学、中野昌宏、田村政道
    • 雑誌名

      日本コンクリート工学会

      巻: - ページ: 未定

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 高温加熱下におけるモルタル中の水分挙動に関する実験的研究2014

    • 著者名/発表者名
      猪瀬亮、兼松学、田村政道、中野昌宏
    • 雑誌名

      セメント技術大会 講演要旨

      巻: 68 ページ: 340-341

  • [雑誌論文] 日本建築学会構造系論文集2013

    • 著者名/発表者名
      兼松学,土屋直子,野口貴文
    • 雑誌名

      日本建築学会構造系論文集

      巻: 690 ページ: 1339 - 1347

    • DOI

      10.3130/aijs.78.1339

    • 査読あり
  • [学会発表] Experimental Research on the Moisture Behavior of High Strength Concrete under High Temperature by using TNRF2014

    • 著者名/発表者名
      Manabu Kanematsu
    • 学会等名
      10th World Conference on Neutron Radiography
    • 発表場所
      Grindelwald, Switzerland
    • 年月日
      20141005-20141010
  • [学会発表] 高温加熱を受けるセメント硬化体の脱水を考慮した水分挙動の爆裂 への影響に関する研究2014

    • 著者名/発表者名
      兼松 学
    • 学会等名
      日本コンクリート工学会
    • 発表場所
      サンポート高松
    • 年月日
      20140709-20140711
  • [学会発表] 高温加熱下におけるモルタル中の水分挙動に関する実験的研究

    • 著者名/発表者名
      猪瀬亮
    • 学会等名
      セメント協会
    • 発表場所
      ホテルメトロポリタン

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公開日: 2015-05-28  

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