強誘電体は,FeRAM,光学フィルター,ピエゾ素子,などとして広く実用に供されている機能性材料である.強誘電体にとって物性を支配する重要な構成要素となるのが,ドメイン分極間の境界いわゆるドメインウォールである.ドメインの制御や解析は困難であるため,これまで系統的な研究はなされてこなかった.本研究では,分極方向制御を施した強誘電体単結晶基板2枚を接合により双結晶化することで,任意の分極関係を持つ強誘電ドメインウォールの作製法を確立した.作製した双結晶試料の物性評価の結果,本来絶縁体であるべき強誘電体結晶中において,極性を有するドメインウォールが高い電気伝導性を有することが明らかとなった.
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