震災起因木質系バイオマスをコークス代替炭材として製鉄へ高度利用することを目的として,革新的な高炉融着帯生成挙動解析システムを構築し,融着帯内部鉱石層の軟化融着挙動に木質系バイオマスが及ぼす影響の調査を行った。本課題で作製した新型軟化溶融シミュレーターでは,従来型装置では不可能であった試料軟化・溶融時のその場急冷試料の取得を可能とした.新型軟化溶融シミュレーターの結果と,高温XRDや高温レーザー顕微鏡から得られる高温その場観察結果を組み合わせて考察した結果,木質系バイオマスは従来用いられてきた灰分の多いコークスに比べて融着帯内部の浸炭溶融反応を有利に進めることを明らかとなった。
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