本申請研究では、分子性酸化物クラスターであるタングステートの触媒活性点構造を原子・分子レベルで制御することで全てのタングステンが活性点となる高機酸化能触媒を合成し、これら触媒による有害な副産物を生成しない選択酸化を中心とした有機合成プロセスの開発を行った。具体的には、新規四核ペルオキソタングステートの合成とその触媒特性、単核オキソジペルオキソタングステートの合成と高活性四核種の新たな高収率合成法の開発、リン中心四核ペルオキソタングステート/イミダゾール触媒系による過酸化水素を酸化剤とした環状脂肪族アルケンの高選択的エポキシ化反応、などについて行った。
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