ホヤ幼生の光感覚入力から行動出力に至るまでの神経回路について、その全貌を細胞レベルで解明することを目的として研究を行った。トランスポゾン技術を応用した遺伝学的技術、ニューロンの活動を測定するライブイメージング、ニューロンの機能を解析するための光遺伝学的技術を取り入れて研究を行った。その結果、光受容細胞を起点とする神経回路は(1)光受容細胞からの入力を受けるごく少数の2次ニューロン、(2)2次ニューロンからの入力を受け、筋肉を駆動する運動神経回路によって構成されることが明らかとなった。さらに、光受容細胞特異的に遺伝子を発現させるメカニズムや光受容細胞の分化機構についても新たな知見を得た。
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