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2013 年度 実績報告書

フードシステム全体から見た我が国水産業のあり方に関する計量経済学研究

研究課題

研究課題/領域番号 24688022
研究機関近畿大学

研究代表者

有路 昌彦  近畿大学, 農学部, 准教授 (40512265)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2014-03-31
キーワード区画漁業権 / 漁業権譲渡 / IQ / 養殖業 / 垂直統合 / MWTP / 余剰生産量モデル / 水産加工施設
研究概要

我が国の資源管理の方法に関して13の事例を分析した結果、IQに類するものは過去から存在していることが明らかになった。また資源管理の9の成功例を分析した結果、いずれも科学的な分析に基づく管理体制が十分に構築されていることが確認された。以上のことからわが国の資源管理方法は機能的に働いているものも多く存在しているといえる。また不均衡余剰生産量モデルによる分析結果から、資源管理システムの存在そのものが過剰漁獲の防止に強く寄与していることが示された。また養殖に関しては、ノルウェーは区画漁業権に相当するライセンスを譲渡可能にしているため、我が国で発生するような利用と権利の保有のミスマッチは解消され、それが大規模経営を可能にした要因であり、極めて参考になる。
輸出を可能とする高度水産加工施設の経営分析で、工場の投資に約13億円(運転資金を除外)が必要であり、小規模生産では対応しにくいことが明らかになった。
ブリを対象にしたコンジョイント分析では、刺身1パック(約100g)でMWTPがHACCP対応161円、SQFなどの品質認証229円、ASCのような環境認証59円という結果になり、衛生管理と品質管理に対するニーズが高いことが明らかになった。
以上から我が国の水産業全体を見ると、すでに漁業は資源管理制度はあらゆる手段がとられており(まき網漁業を除いて)管理方法改善による大幅な生産性の向上の余地がそれほど期待できるわけではないこと、養殖業は区画漁業権の譲渡可能性で大幅に大規模化が可能であると同時にそれ以外にももともと国際優位性を十分持つことから、養殖業を中心とした産業構成に将来性があるといえる。同時に国際競争に勝つためにはHACCP手法と品質認証を取り入れた高度加工施設を用いた輸出型の垂直養殖統合体が必要であると結論できる。

現在までの達成度 (区分)
理由

25年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

25年度が最終年度であるため、記入しない。

次年度の研究費の使用計画

25年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (11件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (4件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 3件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 計画生産の光と影2014

    • 著者名/発表者名
      有路昌彦
    • 雑誌名

      養殖ビジネス

      巻: 2014年5月号 ページ: 2-5

  • [雑誌論文] 養殖業再建のための漁協機能の強化2014

    • 著者名/発表者名
      有路昌彦
    • 雑誌名

      養殖ビジネス

      巻: 2014年3月号 ページ: 2-5

  • [雑誌論文] 計画生産量の決め方、計算方法2013

    • 著者名/発表者名
      有路昌彦
    • 雑誌名

      養殖ビジネス

      巻: 2013年5月号 ページ: 2-5

  • [雑誌論文] 知的財産管理のための3つのポイントと対策2013

    • 著者名/発表者名
      有路昌彦
    • 雑誌名

      養殖ビジネス

      巻: 2013年10月号 ページ: 2-5

  • [学会発表] 水産業を廻る現状と課題-6次化の可能性について-2013

    • 著者名/発表者名
      有路昌彦
    • 学会等名
      近畿農政局
    • 発表場所
      大阪合同庁舎(大阪府)
    • 年月日
      20131004-20131004
    • 招待講演
  • [学会発表] 我が国の養殖主要3魚種の生産量と価格に関する定量分析2013

    • 著者名/発表者名
      有路昌彦
    • 学会等名
      日本水産学会
    • 発表場所
      東京海洋大学(東京都)
    • 年月日
      20130921-20130921
  • [学会発表] 京都府産サワラの岡山市場における評価に関する価格分析2013

    • 著者名/発表者名
      有路昌彦
    • 学会等名
      国際漁業学会
    • 発表場所
      近畿大学(大阪府)
    • 年月日
      20130804-20130804
  • [学会発表] 我が国の養殖業のあるべき戦略2013

    • 著者名/発表者名
      有路昌彦
    • 学会等名
      全海水(香川県支部)
    • 発表場所
      香川県水産会館(香川県)
    • 年月日
      20130731-20130731
    • 招待講演
  • [学会発表] 食ブランドの構築と普及の方法について2013

    • 著者名/発表者名
      有路昌彦
    • 学会等名
      近畿農政局
    • 発表場所
      近畿農政局(東京都:パレスホテル東京)
    • 年月日
      20130711-20130711
    • 招待講演
  • [図書] 間違いだらけの食の安全2014

    • 著者名/発表者名
      有路昌彦
    • 総ページ数
      200
    • 出版者
      日経プレミア新書
  • [図書] 養殖ビジネス増刊 よくわかる種苗生産と育種 第1章種苗生産・育種産業で日本が儲けるステップ2014

    • 著者名/発表者名
      有路昌彦
    • 総ページ数
      118
    • 出版者
      緑書房

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公開日: 2015-05-28  

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