研究課題
精巣と卵巣において,脳下垂体から分泌されるLHにより発現するNrg1の作用について,精巣ではライディッヒ細胞特異的,卵巣では顆粒膜細胞特異的Nrg1欠損マウスを用いて解析を行った.その結果,乳児期の精巣においてLHによりnewly formed成獣ライディッヒ細胞でNrg1が発現し,それがオートクライン作用により細胞増殖と細胞死の抑制に関与することが明らかとなった.この乳児期における成獣ライディッヒ細胞の増殖は,成獣における充分なアンドロゲン合成に必須であり,それが雄の性行動と生殖能両者に必須であることも示した.一方,雌においては顆粒膜細胞で発現するNRG1によりCalpain1/2活性が負に制御されること,それが卵と卵丘細胞間のギャップジャンクションを調節し,卵に充分な成熟および受精能を獲得させることが,卵丘細胞・顆粒膜細胞特異的Capn1/2遺伝子欠損マウスにより明らかとなった.以上の研究成果から,LHにより支配されるNrg1遺伝子が雌雄の生殖能力に必須なことが明らかとなった.
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Endocrinology
巻: in press ページ: in press
doi/abs/10.1210/en.2015-2064
Reproductive Medicine and Biology
10.1007/s12522-016-0236-x
http://www.rcas.hiroshima-u.ac.jp/