研究成果の概要 |
単細胞真核生物である紅藻の一種が、ヒトの多剤排出トランスポーターP-gpと非常によく似た蛋白質をもつことを見つけ、その蛋白質を結晶構造解析することによって、多剤排出トランスポーターの3次元構造をこれまでに報告された中で世界最高の解像度(2.4 オングストローム)で明らかにすることに成功した。構造を詳細に解析することによって、P-gpがくすりを細胞膜中から蛋白質内に取り込む入口、くすりの認識に関わる可能性のあるアミノ酸残基、P-gpがどのように動いてくすりを細胞外へ排出するのか、構造に基づいて初めて明らかにした(Kodan, A et al. PNAS, 2014)。
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