研究課題/領域番号 |
24689030
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研究種目 |
若手研究(A)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大橋 暁 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (20466767)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 変形性関節症 / 関節軟骨 / 超音波 / 定量評価 |
研究概要 |
本研究課題の目的は、非侵襲かつ放射線被曝のない画像モダリティーである超音波を用いて可視化した膝関節像より、変形性関節症(OA : osteoarthritis)の病態である関節軟骨領域を自動的に抽出するアルゴリズムの開発すること、抽出領域より三次元関節軟骨モデルを作成し形態学的な定量評価を行うための最適な測定項目を確立すること、そして、得られた測定値の再現性や正確性などの精度の検証を行うこと、により超音波を用いた膝関節軟骨自動定量システムを確立することである。平成24年度において、健常者およびOA患者の超音波膝関節画像の収集を行い、取得した超音波画像のデータベース化を行い、また、これまで手動にて行ってきた関節軟骨領域のセグメンテーションを客観的かつ再現性よく自動的に行うことが可能な自動抽出法を開発した。画像取得症例は平成24年度終了時点で121名(男性36名、女性85名)・216関節であり、レントゲンによるOA重症度によって、健常、初期OA、中等度OA、重度OA、末期OAに分け、データベース化を行った。また、取得した超音波膝関節画像から軟骨領域を短時間かつ正確に抽出するため、active contour modelを用いた自動関節軟骨抽出アルゴリズムを開発した。これにより、関節軟骨抽出の作業時間を大幅に短縮することが可能となった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成24年度の研究予定であった、臨床における超音波画像取得を行うことができ、また、取得した超音波画像から関節軟骨領域を自動的に抽出するアルゴリズムを開発することが行うことができた。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、開発した関節軟骨抽出アルゴリズムを用いて取得した超音波画像より関節軟骨領域を抽出し、関節軟骨三次元モデルを作成し、測定対象部位(ROI)の設定を行い、さらに定量評価を行う軟骨評価システムの開発を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
上記システムの開発・運用のために要するデータ集計装置・ソフトウェアの購入が必要となる。
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