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2012 年度 実績報告書

RNAとDNAデータの複合解析で明らかにする遺伝性疾患の新規発症メカニズム

研究課題

研究課題/領域番号 24689044
研究機関埼玉医科大学

研究代表者

神田 将和  埼玉医科大学, 医学部, 助教 (20415417)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2014-03-31
キーワード疾患遺伝子 / Exome / RNA-seq / NGS
研究概要

[研究の目的・意義]
申請者はこれまでにエキソーム解析を主軸とした遺伝性疾患における新規原因遺伝子の研究を進めてきた。その中で単純にDNAを調べるだけでは原因が不明なままの症例が多く存在することに気付いた。本申請はこのような症例のRNAレベルで起きている配列変異・発現異常が遺伝子疾患の発症機序にどう関わっているかを明らかする。
[平成24年度での計画実行]
1.細胞内の発現量に左右されずに、RNAを平均的にシークエンスする系の作成を行った
遺伝子のエキソン部位に相補的な合成オリゴを用い、サンプルRNA(cDNA)とハイブリダイズ後、回収し、シーケンスする系を構築した。
2.RNAデータとDNAデータを統合した解析によるRNA変異の基礎研究を行った
DNAデータからは変異アレルの真の発現状態を見ることができない。そのため具体的には以下の2つについて研究を進めた。
a特定のアレルだけが発現している遺伝子の同定
まず3サンプルについて、DNA exome/RNA-seq/cDNA-based exomeの3手法によるデータを揃えた。加えてRNA-seqを17サンプルにおいて行った。これらのデータを比較することで、片アレルに偏って発現している遺伝子候補を複数抽出できた。この中には既に偏りを受けると知られている遺伝子がいくつか含まれていた。
c RNAレベルで置換されている塩基の同定
上記の解析とは逆にDNAレベルでは変異がなく、RNAレベルで初めて変異が入ったと考えられる塩基の同定も行った。
全体的に想定した形で進んでいる。ただしRMA-seqの検討を入れた部分で遅れが生じた。得られたデータを検証した段階で想定した遺伝子が含まれており、計画どおりに進められている。今後、解析手法のブラッシュアップを進めつつ、次年度の実験を行なっていく。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

これまでにcDNA-bas edexomeの実行とRNA-seqのデータ解析を進められている。コストを抑えるために、RNA-seqを外注する部分で遅れを生じることになった。当初の計画の20サンプルは越して(23取得済み)おり、24年度計画に挙げた1・2a・2cはおおむね達成できた。計画の一部を変更し、シーケンス部分を外注したことの遅れで2b(同義置換の影響の解明)の進捗がなかったため、自己点検の評価は3とした。

今後の研究の推進方策

24年度の計画に沿って、初年度の基礎データは遅れがあったものの計画どおりに得ることができた。解析結果についても事前調査から予想していた挙動を示すことから、ほぼ変更なく推進していく考えである。今年度に2回・3回目のシークエンスデータを取得し、並行して計画に沿って解析を進めていく。

次年度の研究費の使用計画

シーケンス部分に関してはコスト抑制のため、手法検討以外の部分は外注することに転換した。これによりデータを得るまでに時間がかかり、計画より解析を行える時期にずれが生じた。繰り越した部分は2回目のシークエンスに充てる予定だったもので、25年度前半にそのままの目的で使用していく。またその他の部分で変更はない。

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公開日: 2014-07-16  

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