IL-1β刺激により滑膜細胞由来のエクソソームは、その分泌量を増加させ、関節軟骨細胞に対して変形性関節症様の変化や血管新生を誘導した。そして、IL-1β刺激によりエクソソーム内のmiRNAの種類や量が変化していたことから、サイトカインのような確立された細胞間伝達機構だけでなくmiRNAを含むエクソソームが新たな組織間コミュニケーション因子として異なる細胞間や組織間に作用してOA発症に関わっている可能性が示唆された。また、間葉系幹細胞由来のエクソソームは組織修復を促進することから、miRNAを含むエクソソームは変形性関節症の治療や組織再生への応用につながると考えられる。
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