研究課題
[1]Mφ機能不全マウスへのM-CSF投与による腎結石予防効果:本年度は、このマウス腎から分離・抽出したマクロファージをマイクロアレイ解析でop/opで有意にM2関連遺伝子が発現低下していることを確認した。さらにマウス骨髄より抽出したマクロファージをLPS・GM-CSF投与でM1-Mφを誘導、IL-4・M-CSF投与でM2-Mφを誘導させ、各細胞にシュウ酸カルシウム一水和物(COM)結晶を暴露させた。この結果、M2のCOM結晶貪食率がM1よりも有意に多いことを確認した。加えて、本年、ここまでの成果を論文化した。[2]結石形成に関わるヒト血中・尿中炎症関連蛋白のマルチプレックス解析:本年は追加解析並び、採取データの補正ソフトウェアによって、さらに正確なデータを採取し、測定項目による多変量解析によって、抗炎症性マクロファージ誘導因子であるIL-2が低値であることが、結石患者において有意に示された。[3]共培養システムを用いたMφ結晶処理機能の制御法の開発:共焦点顕微鏡のZ-Stackイメージ(3次元階層イメージ解析)では、COM結晶が培養Mφ(J774.1)の中央に位置していることが観察された。貪食率の観察では、貪食阻害剤Cytochalasin Bを投与されていないJ774.1細胞は、投与された細胞よりも有意に高い貪食率を示した。次に、pH感受性色素pHrodoTMで標識されたS.aureus及びビーズは、J774.1に貪食されることによって、いずれも酸性環境を示す赤色に発色した。また、偏光顕微鏡によってJ774.1に貪食されたCOM結晶が同定された。また結晶と同部位にLysoTrackerで染色されたリソゾームが確認された。加えて、ガラスベースディッシュでの追跡観察において、J774.1の分裂に伴ってCOM結晶が細分化され、消失していく像が観察された。以上より、本研究の結果より、マクロファージはCOM結晶を能動的に貪食し、リソゾームの酸性環境下で処理する能力を有することが示された。現在この結果に関する論文を執筆中である。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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