研究概要 |
エコチル調査では、宮城県内で平成26年2月末までに 9,181名の妊婦の参加があった。宮城県内では追加調査自体への参加者数は3,723名となり、713名からは妊娠初期からの採血検査の試料を確保できた。それぞれの対象者の身長と分娩直前の体重の中央値と四分位範囲は、158.0(154.0-162.0)cm、158.0(154.0-162.0)cm、158.0(154.0-162.0)cm、63.7(58.4-70.0)kg、63.9(58.4-70.5)kg、 63.6(58.2-68.8)kgであり、群間に有意な群間差はなかった。妊娠初期のグリコアルブミンは14.3(13.3-15.2)%であり、妊娠中期のグリコアルブミンは、14.2(13.3-15.5)%であり、分布に妊娠初期・中後期で有意な差は認められなかった。 BOSHI研究では、妊娠高血圧症候群に進展していない579人の妊婦の外来血圧と家庭血圧をそれぞれ均等三分割して評価し、児の出生体重と比較した。児の体重は日本人の分布に基づき10%tile未満のSGAと90%tile以上のLGAとそれ以外のAGAに分類し、母体年齢、妊娠前BMI,妊娠期間中の体重増加、PIH既往、飲酒歴、喫煙歴高血圧と糖尿病の家族歴、児の性別で補正して評価したところ、579人の妊婦を対象とすると、外来血圧とSGAやLGAとの優位な関連は認めなかったが、家庭拡張期血圧が高い群ではSGAに対するオッズ比が3.6倍(95%CI:1.4-9.4)と高値であった。
|