肥満は気管支喘息の主要なリスク因子であるがその機序は不明であった。本研究は、ω-6脂肪酸が肥満と気管支喘息を繋ぐ鍵分子であるとの仮説を基に、長鎖遊離脂肪酸受容体(FFAR1, FFAR4)の気管平滑筋上での発現、及びその気管平滑筋収縮作用と気道リモデリング作用について検討した。その結果、気管平滑筋上における長鎖遊離脂肪酸受容体群の発現が同定された。またω-6脂肪酸は、気管平滑筋収縮を促進させること、また気道リモデリングを促進することが明らかとなった。これらの結果はω-6長鎖遊離脂肪酸が肥満者に特異的な気管支喘息誘発因子であることを示唆するものである。
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