研究課題
厳密な理論保証を持つアルゴリズム設計理論,および,計算複雑性理論に関して以下に記載するものを含めて研究成果を得た.(1) 地下鉄路線図の可視化における交差数最小化問題に対して,理論的保証を持つ厳密アルゴリズムを提案した.(2) ワードクラウドの可視化において,その意味論をグラフによってモデル化した問題を考案し,その計算複雑性の解明,および,理論的保証を持つ近似アルゴリズムの構築に成功した.(3) 単純多角形領域の直径と半径を計算するという問題に対して,マンハッタン距離によって計測が行われる場合に,それらを線形時間で計算する高速アルゴリズムを開発した.
2: おおむね順調に進展している
「研究の目的」に記載した3つのテーマ「厳密計算の費やす資源に対する信頼性評価」,「信頼性の低い計算構成要素を用いて信頼性の高い計算結果を得るアルゴリズム設計理論」,「頑健な厳密計算アルゴリズム設計技法とその現実的計算量解析手法の発展」のすべてに関して進展を得て,その結果を国際学会,国際論文誌において発表した.
前年度の成果を踏まえて,「研究の目的」に記載した3つのテーマに取り組む.そのために,最新の研究成果の調査,専門的知識の入手,および,研究会参加による意見・情報交換を行う.また,研究によって得られたアルゴリズムの有効性を検証するために計算機実験を行ない,理論にフィードバックする.研究の過程で得られた理論的成果,実験結果に関する情報交換を行なうために,国内外の研究会等で発表する.
研究打ち合わせ,および,研究討議にかかわる事前調査を入念に行った結果,強指数時間仮説,凸多面体の拡張定式化,回路計算量理論と通信複雑性理論などの知見が必要であることが判明し,それにかかわる調査も追加して行ったため.追加調査によって得られた知見を援用することで,厳密計算の信頼性を保証する一般理論の構築を目指す.そのために,設備備品費 (研究成果の調査,専門的知識の入手,計算機実験の実施のための関係図書・計算機の購入),旅費 (研究会参加による意見・情報交換,研究発表),謝金 (計算機実験の実施のためのプログラム作成補助)を使用する.
すべて 2014 2013
すべて 雑誌論文 (15件) (うち査読あり 12件) 学会発表 (11件) (うち招待講演 3件) 図書 (1件)
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