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2012 年度 実施状況報告書

クラウド環境におけるセキュリティを確保する新たな暗号方式の提案

研究課題

研究課題/領域番号 24700009
研究種目

若手研究(B)

研究機関独立行政法人情報通信研究機構

研究代表者

江村 恵太  独立行政法人情報通信研究機構, ネットワークセキュリティ研究所セキュリティアーキテクチャ研究室, 研究員 (30597018)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2016-03-31
キーワード公開鍵暗号
研究概要

研究実施計画に従い, 「鍵付き準同型暗号」を提案し, 国際会議「6th International Conference on Practice and Theory in Public-Key Cryptography, PKC2013」に論文「Chosen Ciphertext Secure Keyed-Homomorphic Public-Key Encryption」を投稿, 採録された. 鍵付き準同型暗号とは, 暗号文の復号はできないが準同型性を作用可能な(復号鍵DKとは異なる) 秘密鍵HKを生成することで, 準同型性を利用可能なユーザを適切に制御する公開鍵暗号である.
(クラウド環境で想定される準同型暗号の最も一般的なアプリケーションである) データベースに保管された暗号化データを復号することなく更新するシステムにおいて, もし任意のユーザが暗号文を更新可能であれば, い
つ/どのように/誰が/暗号文を修正したのかを正確に把握することは極めて困難であるといえる. 提案した鍵付き準同型暗号はこの問題を解決する根本的な方式として期待される. 本研究が採録された国際会議PKCは国際暗号学会IACR (International Association for Cryptologic Research) が主催する会議の一つであり, その中でも本研究で扱うトピックである公開鍵暗号技術に特化した会議である. IACRは暗号業界で最も権威ある団体であり, 毎年著名な研究者が競い合うようにPKCに論文投稿を行っている. このことから, 本研究の意義・重要性が国際的に認められた証拠として, PKCでの論文採録は非常に大きな意味を持つと考えられる.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

平成24年度の研究実施計画における目標である「鍵付き準同型暗号の構成及び国際会議への投稿」のみならず, 国際会議での採録までを達成した. さらにPKCという著名な会議に採録されたことから, 当初の計画以上に順調に進展していると評価する.

今後の研究の推進方策

「平成25年度の研究実施計画」において, 目標を「鍵付き準同型暗号を用いた具体的なアプリケーションを構成すること」と設定した. 具体的に「既存の準同型暗号のアプリケーションに対し, 安全性の強化及び効率性の向上を鍵付き準同型暗号を利用することで達成する」とした. 本計画に従い, まず既存の準同型暗号のアプリケーションのサーベイを行い, 鍵付き準同型暗号の適用先を模索し, その後鍵付き準同型暗号の適用における安全性の強化及び効率性の向上を確認する.

次年度の研究費の使用計画

前年度はスケジュールの都合上, 参加予定であった国際会議に不参加となったため研究費が残存した. 今年度は前年度同様に, 主に国際会議参加費/旅費に使用し, 場合によっては物品その他の購入に充てる.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Chosen Ciphertext Secure Keyed-Homomorphic Public-Key Encryption2013

    • 著者名/発表者名
      Keita Emura, Goichiro Hanaoka, Go Ohtake, Takahiro Matsuda, Shota Yamada
    • 学会等名
      Public Key Cryptography 2013
    • 発表場所
      Nara Prefectural New Public Hall, Nara, Japan
    • 年月日
      20130226-20130301

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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