研究課題/領域番号 |
24700030
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
井垣 宏 大阪大学, 情報科学研究科, 准教授 (20403355)
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キーワード | PBL / 教育支援 / モニタリング / クラウドコンピューティング |
研究概要 |
昨年度構築したIaaS環境を用いたPBL運用環境にもとづいて,プロジェクトモニタリング環境の構築を行った. 具体的には,版管理のためのsubversion, プロジェクト管理のためのTrac,受講生が開発したWebアプリケーションを公開するためのアプリケーションサーバであるTomcatといった各環境において,各受講生がどのような開発行動を実施したかを収集する仕組みを構築した. さらに,ネットワークを介してアクセス可能なクライアント環境(Windows OS上にeclipse, jdk等の開発環境が導入されている)上に,受講生がいつどのアプリケーションを動かしたか,ファイルをどのように編集したか,といった開発状況を収集する仕組みを導入した. これらの環境を組み合わせることで,受講生がいつ何を実施しているかを教員が把握できるようになった. H25年度はこれらの環境を実際に構築し,実際のチーム開発を伴う講義において複数の受講生に利用してもらい,データの収集が可能であることを確認した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成25年度の内容として想定していたプロジェクトモニタリング環境の開発及び実施までが完了したため.
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今後の研究の推進方策 |
初年度にはPBLにおいて利用する環境をクラウド上に構築し,次年度にはその環境において受講生の開発状況を記録するためのモニタリング環境を構築した.今後はPBL運用環境及びPBLモニタリング環境を利用し,受講生グループ内の負荷の分散度合いや受講生の空き時間の有無によるタスク割り当て効率の評価,進度状況のチーム間比較といった,プロジェクト評価等を実際に行う手法を考案する. 研究課題遂行上の課題としては,PBL運用環境を稼働させているNIIのクラウドサービスが近日中に終了することが決まっているため,別の環境への移行を年度内に実施する必要がある.現在移行環境を選定中であるが,具体的な候補を近日中に確定させ,年度内の計画完遂を目指す予定である.
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次年度の研究費の使用計画 |
PBL運用環境の移行を25年度に実施する予定であったが,国立情報学研究所の都合もあり,1年後ろ倒しにすることになったため,その分に必要な予算に余剰がでた. 今年度はより汎用的な環境にPBL運用環境を移行するため,クラウド環境の利用費用として予算を使用する.また,プロジェクトモニタリングに利用するカメラ及びネットワークを通じて録画データを保存する機材等を導入し,より多くのデータを迅速に収集する環境を構築する.
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