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2012 年度 実施状況報告書

不具合検出過程における視線移動に着目したマイクロプロセス分析

研究課題

研究課題/領域番号 24700038
研究種目

若手研究(B)

研究機関奈良工業高等専門学校

研究代表者

上野 秀剛  奈良工業高等専門学校, 情報工学科, 助教 (70550094)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2016-03-31
キーワード不具合検出 / マイクロプロセス / 視線計測
研究概要

本研究の目的は,設計書・仕様書を精読する作業であるピアレビューや,ソースコードのデバッグ作業における開発者の視線移動と行動履歴を詳しく分析し,ソフトウェア開発における熟練者の作業手順から,効果的な不具合検出戦略を明らかにすることである.
研究期間1年目である本年度は,本研究に関連する文献の調査と,実験環境・および実験用システムの構築を行った.
文献調査は,デバッグやソフトウェアレビューなど開発者によって行われる不具合検出に関する文献と,視線計測・分析に関する文献を中心に調査した.また,ユーザの行動履歴から作業目的を自動判別する手法やシステムに関する文献についても調査した.PC上で行われる操作履歴からユーザの作業目的を推定・分類するtask classification手法は本研究と関連が深く,今後の研究の参考とする.
実験のために,nac社の視線計測装置EMR-AT VOXER Basic+を購入・設定し,ソフトウェア開発者のPC利用時の視線移動を計測できる環境を構築した.また,本研究の分析対象の1つであるソフトウェアレビューについてマイクロプロセスデータを記録するシステムを作成した.
作成した環境・システムを用いたソフトウェアレビュー実験の用意を行った.実験で被験者に課すタスクの設定,および,レビュー対象であるソースコード,設計書,仕様書と,それぞれに埋め込む不具合の種類と個数を検討し,タスクを作成した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

年度当初に提出した研究実施計画で予定していた文献調査,実験環境・システムの構築,および実験タスクの検討についてほぼ予定通りに完了した.実験システムの構築に際しては,過去の研究で開発したシステムをベースとして作成したため,短期間で作成することができた.
実験の実施において被験者がレビューを行うために必要な計算機の導入が未完了であるため,次年度までに導入を完了し,予備実験と本実験を行う予定である.本研究に関連する文献調査については当該分野の動向把握のためにも継続して行う.

今後の研究の推進方策

本年度に作成した実験環境を用いて,ソフトウェアレビュー実験を行う.
実験で得られるマイクロプロセスデータと不具合の検出効率・効果の関係を分析し,効率・効果の高い開発者と低い開発者の行動の違いを明らかにする.ソフトウェアレビューの対象となる複数の文書に対する視線移動と,不具合検出の履歴から不具合を検出するまでの開発者の視線の動きを特定し,不具合の種類ごとに行動パターンの発生頻度を分析する.明らかになった不具合の検出効率・効果と相関の高い行動パターンを開発者に教示し,検出効率・効果が向上するか確認する.
研究で得られた結果については随時,国内会議や国際会議で発表し意見を求めるとともに,論文誌へ投稿し研究成果の公開に努める.

次年度の研究費の使用計画

該当なし

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 視線情報に基づくユーザインタフェースへの慣れの定量化2013

    • 著者名/発表者名
      杉邑洋樹,上野秀剛
    • 学会等名
      第153回 ヒューマンコンピュータインタラクション研究会
    • 発表場所
      国士舘大学 世田谷キャンパス
    • 年月日
      20130524-20130524

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公開日: 2014-07-24  

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