本研究の目的はソフトウェアレビューの効率を向上するための知見を明らかにすることである.1)視線計測によるプログラム読解過程の分析と,2)脳血流計測によるプログラム理解と脳活動の関係分析を行った.研究の結果,熟練者の視線移動を元に作成した,レビュー対象文書の具体的な読み順を作業者に指示することでバグ発見率が向上した.また,脳計測装置の1種であるNIRSを用いた実験の結果,少数の値の記憶や簡単な暗算では脳活動に変化が現れない一方で,if文による条件分岐の理解時には前頭極が活性化する可能性が示唆された.
|