近年のマイクロプロセッサの性能はチップ温度によって制限を受けることが多い.そこで本課題ではチップ温度を低減する方法を研究開発し,それによるプロセッサ性能の向上を目指した.提案手法では,近年の商用プロセッサにおいて広く採用されているターボ・モードに着目し,アクティビティ・マイグレーションと呼ばれる手法を用いることでターボ・モード中にプロセッサが利用可能な最大周波数を引き上げる.アクティビティ・マイグレーションを空間的に細粒度に行う手法とそれを適用したプロセッサの設計手法を開発し,シミュレータを用いて評価を行った結果,提案手法により2.8%のチップ面積の増加で最大14.5%の性能向上を達成した.
|