並列処理向け通信シミュレーションの軽量化・高速化を目的として,新たなシミュレーション手法の開発を行った.これまで提案してきた軽量な通信シミュレータMFSの精度を改善すべく,VLSI設計で行われるバックアノテーションによるシミュレーション手法を取り入れ,実機のハードウェア特性を考慮した新しいシミュレーション手法を提案した.本研究ではMFSの通信調停機構を,より実機に近いモデルで実装した.バックアノテーションに用いる物理特性データを得るため,InfiniBnadスイッチの物理特性を測定した.評価のため,既存のシミュレータおよびスーパーコンピュータ実機で全対全通信を比較評価した.
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