研究課題/領域番号 |
24700057
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
西山 大樹 東北大学, 情報科学研究科, 准教授 (90532169)
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キーワード | PON / WiFi |
研究概要 |
高速大容量光通信を可能にする一対多の光回線網であるPON(Passive Optical Network)と、ネットワークへの柔軟なアクセスが可能な無線メッシュネットワーク(WMN: Wireless Mesh Network)の融合体が、次世代のユビキタスブロードバンドネットワークとして世界的な注目を集めている。しかしながら、このPONとWMNの融合ネットワークの1つの特徴である密結合性については、その重要性にもかかわらず研究はこれから始められようとしている状況である。本研究は、この世界的な動きに先駆け、密結合性を利用することによって通信品質の向上が可能であることを明らかにし、その実現に必要となる高度な制御技術を確立することを目的とする。 本研究では、経路制御技術、トラフィック制御技術、輻輳制御技術の3つの技術開発が軸となる。ただし、それぞれは全く独立なわけではなく、お互いに影響し合うことを考慮する必要がある。従って、本研究は(ステージA)光・無線ネットワークの密結合性を最大限利用した個々の技術の開発を行う段階、(ステージB)3つの技術をお互いに連携協調させるための技術の開発を行う段階、の2つに分けられる。 平成25年度は、個々の技術の核が出来上がったことを受けて、研究段階をステージAからステージBへと移行させた。各制御技術の開発を、モデル化と理論検討、アルゴリズムの考案とプロトコルの設計、計算機によるシミュレーションベースの性能評価という一連のサイクルの繰り返しによって行った。結果として、近年重要性が増しているネットワークの省電力化に寄与する技術の骨格を確立することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初予定通り研究ステージを進めることができており、順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
ステージBの3つのコア技術の連携協調を図る技術の検討を加速する。各技術において他の技術と相互作用する機能などについてはモジュール化して作成するなどの工夫により、ステージBでのスムーズな技術開発につなげる。また、考案した技術の基本性能の評価を行う。基本性能の評価は主にネットワークシミュレータを用いた実験によって行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
参加予定の国際学会に変更があったため。 国際学会参加のための費用として使用予定。
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